・自分の所属するマフィアがパルデアの西１番エリアの"未開の地"を買収し、
　新規事業のためにその地に事務所を構えて準備を続けていた時に事件は起こった
・夜が更けた頃に事務所に１人の男が乗り込んできた
・男は構成員１人１人に「俺を目覚めさせたのはお前か？」と尋ねては
　「知らない」「違う」「誰だてめぇは」…と返答されてしまったので、
　返答した直後に気を失うほどの"衝撃"を与えていた
・当然自分も例外ではなく、男に質問されて「知るか、初対面だ」と答えると
　男の蹴りが左側頭部に直撃してそのまま意識を失っていた

・数時間ほど経ったようで、目が覚めた時には事務所の構成員は全員"伸び"ていた
・自分を失神させた男は「お前、もう意識が戻ったのか」と自分に話しかけてきた
・男は、"未開の地"で眠っていたらしく、しばらく目覚めることはなかったのだが、
　マフィアの精力的な事業活動によって目が覚めてしまったとのこと
・構成員を無差別に暴行していたのは、彼らに嘘をつかれたからだそうで、
　"本当のこと"を言われたら納得してその場を去るつもりだったらしい
・「お前、このままだと住んでる場所…？を追われるぞ。
　　あいつらは土地を利用して弱い連中から荒稼ぎをしたいだけだからな…」
　「別に場所に未練はない。それどころか俺にとっては忌々しい場所だし、
　　どうせなら腹いせに滅茶苦茶にしても構わないぐらいだな」
　「は！？そんなこと出来るのか！？…だ、ダイナマイトとか持ってたり…？」
　「いや？季節外れの雪崩を起こしてこの建物を台無しにするぐらいは可能だ」
　「何て？？？」

・その日のうちに事務所は突如発生した雪崩により崩壊した
・事務所の中にいた人々は生きてこそいるものの、生きた心地はしなかったという
・自分が所属していたマフィアはその出来事に恐怖し、腫物を避けるかのように離れてしまった

・「──お前は、俺と一緒に来て良かったのか？」
　「俺はそもそもあいつらに不運にも捕まった善良な一般市民だ」
　「なんだ、逃げ出したかったのか」
　「……顔、変えた方がいいかもしれないな」
　「お前は別に醜くはないぞ」
　「黙れ！…そうじゃねえ、もうあいつらに会っても知らんふりできるよう
　　別人になるんだよ！二度と戻らねえぞあのクソったれ共…！」
　「じゃあ名前も変える必要があるな」
　「……なあ、お前…なんかいい名前はあるか？」
　「俺に偽名を考えろと？」
　「こういうのは自分より赤の他人が考えた方がいいんだよ」
　「そうか……じゃあ、"ヅァンウー"というのはどうだ？」
　「…それはアレか、お前の故郷の言葉か」
　「嫌なら別のものを考えるが…」
　「いや、それでいい……違うな、それがいい」
　「気に入ったなら何よりだ」
　「感謝するぞ、若僧」
　「若僧」
　「俺より若いからお前は若僧でいい」
・それから顔を変え名前を変え、その"若僧"を共に行動をすることになった